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3-10. アラートを受け取っても、しばらく回復するのを待ちたい

アラートを受け取っても、すぐに担当者に連絡せずに、しばらく回復するのを待ちたいケースの実現例を示します。

1. 要件

1-1. 監視対象サービス

  • アラートが発生したら、件名に ERROR を含むメールをOpsAidへ送信する
  • 対象サービスの状態が回復したら、件名にOKを含むメールをOpsAidへ送信する

1-2. OpsAid

  • 件名にERRORを含むアラートを受信したら、10分後に担当者のユーザー01(組織に登録済み)に電話発信する
  • アラートを受信してから10分以内に、件名にOKを含むアラートを受信したら、電話発信をキャンセルする

2. OpsAidの登録内容

以下の内容で、OpsAid側のアラート受信準備を行います。

2-1. プロジェクト作成

1-1. プロジェクトを用意しように従って、アラートを受信するプロジェクトを作成します。 アラートを受信するプロジェクトが既に作成されている場合は、このセクションは飛ばして構いません。

プロジェクトのメールアドレスが発行されたら、メモを取っておきます。

2-2. 担当者ユーザーをプロジェクトに追加

2-1. で用意したプロジェクトに、担当者のユーザー01のユーザーを追加します。
設定方法は

3-1. アラートが発生したら担当者に電話で通知したい
 > 2-2. 担当者ユーザーをプロジェクトに追加

を参照してください。

2-3. ルール登録

アラートを受信するプロジェクトに、ルールを1件登録します。
ルールの条件には以下の内容を設定します。

マッチ条件

「検知条件・キャンセル条件で設定する」のタブを選択します

  • 検知条件
    • 「件名」に「ERROR」が含まれる

  • 待機時間
    • 「10」分間

  • キャンセル条件
    • 「件名」に「OK」が含まれる

  • 再処理禁止時間
    • 「10」分間

件名に ERROR を含むアラートを受信したら、このルールを適用します。
10分以内に件名にOKを含むアラートを受信したら、アクション実行をキャンセルし、受信しなかった場合はアクションを実行します。

アクション設定

  • 自動コール
    • 呼び出し秒数: 20秒
    • リトライ回数: 2
    • 連絡先1: ユーザー01の電話番号

このルールが適用されたら、アラートを受信してから10分後に連絡先1のユーザー01の電話番号に電話を発信します。20秒間呼び出しを行い、応答があった場合は、結果[OK]でアクションを終了します。応答がなかった場合は、リトライ回数2回まで再度連絡先1に発信します。すべての発信で応答がなかった場合は、結果[NG]でアクションを終了します。 電話を発信する前にキャンセル条件にマッチするアラートを受信した場合は、電話の発信はキャンセルされます。

インシデント設定

  • 条件にマッチした場合に作成するインシデントの設定

    • ステータス: 完了
    • 担当者: ユーザー01

    その他の項目は任意で設定します。

3. アラート受信時の動き

上記のルールをプロジェクトに登録した状態で、監視対象サービスでアラートが発生すると、以下の流れでアラートの自動対応が行われます。

3-1. 件名にERRORを含むアラートを受信した後、10分以内に件名にOKを含むアラートを受信した場合

  1. 監視対象サービスから、プロジェクトのメールアドレスへ向けて、件名にERRORを含むアラートを送信する
  2. OpsAidでプロジェクトがアラートを受信する
  3. プロジェクトに登録されたルールに、アラートがマッチするかチェックする。アラートの件名にERRORが含まれているので、作成したルールの検知条件にマッチする
  4. ルールの検知条件にマッチしたので、自動でインシデントが起票される
  5. この時点でアクションは実行せずに、10分間の待ち状態となる
  6. 監視対象サービスから、プロジェクトのメールアドレスへ向けて、件名にOKを含むアラートを送信する
  7. プロジェクトに登録されたルールに、アラートがマッチするかチェックする。アラートの件名にOKが含まれているので、作成したルールのキャンセル条件にマッチする
  8. アクションの実行がキャンセルされ、インシデントのステータスが対応不要となる

3-2. 件名にERRORを含むアラートを受信した後、10分以内に件名にOKを含むアラートを受信しなかった場合

  1. 監視対象サービスから、プロジェクトのメールアドレスへ向けて、件名にERRORを含むアラートを送信する
  2. OpsAidでプロジェクトがアラートを受信する
  3. プロジェクトに登録されたルールに、アラートがマッチするかチェックする。アラートの件名にERRORが含まれているので、作成したルールの検知条件にマッチする
  4. ルールの検知条件にマッチしたので、自動でインシデントが起票される
  5. この時点でアクションは実行せずに、10分間の待ち状態となり、そのまま10分経過する
  6. 件名にOKが含まれるアラートを10分以内に受信しなかったので、アクションの実行が開始される
  7. アクションの結果を受けて、ルールの実行結果が起票したインシデントに記録される
  8. 問題なく終了したら、インシデントのステータスが完了となる

以上で、OpsAidの自動対応が終了します。


以上の設定を行うことで、アラートを受け取っても、すぐに担当者に連絡せずに、しばらく回復するのを待ちたいケースの実現が可能です。

次は 3-11. アラートを受け取ったら、自動で復旧処理を行いたい に進みます。